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2016年10月 2日 (日)

横浜点滴殺人事件(7) 素人が犯人だと仮定した場合・・・ムリ。

医薬品インタビューフォーム

外用殺菌消毒剤
『0.025w/v%ヂアミトール水「ベンザルコニウム塩化物液」」
2016年3月改定(第8版)
丸石製薬株式会社
http://www.maruishi-pharm.co.jp/med2/files/item/207/other/interview.pdf?1461202391
・・・。

全14ページの上記pdfファイルの11ページにヂアミトールの毒性試験の結果が掲載されていました。

GOOGLEに聞いてみると、
「医薬品インタビューフォーム(IF)は、「添付文書などの情報を補完し、薬剤師などの医療従事者にとって日常業務に必要ない薬品(記載ママ)の適性使用や評価のための情報、あるいは薬剤情報提供の裏づけとなる情報などが集約された総合的な医薬品解説書」であり~」と書いてありました。
注)「日常業務に必要な医薬品」が正しい漢字表記だと思いました。
素人の私が果たしてこの医薬品解説書を知ったことによって、人間への体内投与における死亡予定時間や必要な濃度推定ができるものかどうか、ちょっとやってみました。

このpdfは、2016年3月に改訂されてインターネットで一般に公開されているものです。
以下は素人が犯人の場合、点滴混入方法がこれらの解説書からわかるかどうかのシミュレーションです。

同上pdfのp11を読むと、
「外用殺菌消毒剤」によって、ラット、マウス、犬が、経口や腹腔への投与により「死ぬ」ことが予見できます。
なぜならば「胃腸粘膜などの壊死」との記載が中にあるからです。
生き物は、胃腸がなくては生きてはいけません。

また以下の表が掲載されています。

「(1)単回投与毒性試験
ベンザルコニウム塩化物として:LD50(実際の表記は数字のみ下側小文字です)
ラットー経口 LD50:400mg/kg
ラットー腹腔 LD50:100mg/kg
マウスー経口 LD50:340mg/kg
マウス静脈  LD50:10mg/kg 」

私は素人ですので、まずLD50の意味を調べます。

googleに「LD50とは」と聞くと、

『LD50(半数致死量)
化学物質の急性毒性の指標で、実験動物集団に経口投与などにより投与した場合に、統計学的に、ある日数のうちに半数(50%)を死亡させると推定される量(通常は物質量[mg/kg体重]で示す)のことです。
LD50の値が小さいほど致死毒性が強いことを示します。』との答えが返ってきました。

検索結果のその次の記事には、
「投与した動物の半数が死亡する用量をいう。"Lethal Dose, 50%"を略してLD50と書く。」(半数致死量-wikipedia)とありました。

「ある日数のうちに半数を死亡させる」とありますが、「ある日数」の数は不明です。
また、LD50は数字が小さいほど致死毒性が強いとありますので、前述の表から「マウス静脈注入の場合が最も毒性が強い」ことがわかります。

当然に、犬や人の場合も、静脈注入による毒性が最大であることが予見できます。
漂白剤のようなものをペットボトルに混入させ、ある看護師はそれを飲んで口内炎をおこし、看護師の夫であるFUSHICHOU氏が横浜市へツイッターで大口病院4階のトラブルを警告発信したことがありました。
”不”市長、”婦”市長などの漢字列が、FUSHICHOUと重なって私には自然に思い起こされます。

これは経口投与では人は死なないことの確認実験であった可能性もあります。
その結果、最適手段はやはり静脈注入だ、と確信を得た可能性があります。
「漂白剤のようなもの」と報じられていますので、単なる悪質ないたずらの可能性ももちろんあります。
既存の情報データにはヂアミトールの静脈注入による殺人ノウハウは書かれていないはずだと私は思っていました。その思い込みで先の記事を書きましたが、どうやらそれは訂正する必要があるようです。

素人でも、ネット調査によりある程度以下のようなことがわかったのです。

静脈に注入する点滴液に体重1㎏当たり10mgのわずかなベンザルコニウム塩化物(商品名ヂアミトールの主成分)を単回(一回だけ)混入させれば、胃腸などの粘膜壊死を誘発し、半数がその結果死に至るであろう。

ベンザルコニウム塩化物は、医療関係者の間では「塩ベコ」と略称し日常的に使用する消毒液ですので、病院内の医療関係者なら誰でもその存在は知っているものです。

その名で検索すれば、さほど医療に詳しい知識がなくとも、上記の知識は得られます。

しかし、6~7時間の勤務番交代のタイミングにおいて、脈拍低下などのバイタルサイン(生体計測情報)に急変が生じるという知識は、こういう公開情報からは得られそうにありません。

以上は「単回投与」の場合の毒性でした。

このページには「反復投与毒性試験」の結果も掲載されていました。
つまり、上記濃度の投与を何回も継続した場合の試験結果です。

やられた側のラットやマウスや犬の気持ちを思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「(2)反復投与毒性試験
マウスおよびラットの経口投与により体重増加の抑制、食欲不振、急性胃炎、粘膜壊死の報告がある。
イヌの経口投与では食欲不振、体重減少、胃粘膜の充血、小腸粘膜の壊死が認められた。」と、書いてありました。

ここで注目すべきは「イヌ」です。
犬は比較的大型の哺乳類動物ですので、この数倍あれば人にも同じ作用が生じることが容易に想像できます。

先ほどのマウスの経口投与とマウスの静脈投与の結果を比較すると、LD50の作用を得るには静脈投与によれば経口投与の34倍(つまり340mg/kg÷10mg/kg=34倍)の作用効果があるので、イヌや人の場合もやはり静脈投与が効果的である、ことがわかります。

単純に考えれば単回投与で半数が死ぬのですから、10mg/kg×2倍=20mg/kgを投与すれば確実に全員死ぬことが期待されます。

体重65㎏の成人男性の場合、目標濃度20mg/kg×体重65㎏/人=1300mgのベンザルコニウム塩化物を静脈から注入する必要がある、と計算されます。(間違っているかも)

つまり、一人に1.3gのベンザルコニウム塩化物を単回注入することで、人は死ぬだろうと推測されます。

前述のpdfのp3に、「製剤に関する項目」があり、
「2)規格 100mL中 ベンザルコニウム塩化物 0.025g(0.025w/v%)含有。」と書いてあります。

つまり、この水溶液製剤を点滴に1.3g加えるためには、(1.3g÷0.025g)×100mL=5200mLとなります。

5Lもの水溶液を添加するのはあまりに多すぎるようです。

全数致死を狙って10mg/kgの2倍に設定したのが間違いだったかもしれません。

イヌのLD50の10mg/kgをそのまま用いてヒトの場合を計算したら、5200mL÷2=2600mLとなります。
これでも結構な容積になります。
点滴液を一度全放出して流しに流したあとで注入するか、すでに使用済みの空の袋にベンザルコニウム塩化物水溶液だけを充填したあとで密封処理するのでしょうか。

しかし、各紙取材記事によれば、点滴液の袋は未開封のままに、小型注射器(普通の注射器ではさせないような微妙な空間のようです)によりシールに見えないほどの小さな穴をあけてベンザルコニウム塩化物水溶液を注入しているようです。

小型注射器の廃棄物は捜査本部は押収して調査しているようですが、医療用手袋をつけて作業すれば指紋は検出されないでしょう。そういう行為をしているものを目撃したものがいるかどうかが次の捜査対象となります。

すると、市販の消毒液ではなく濃縮したベンザルコニウム塩化物水溶液を別の場所で用意して持ち込む、というような「器用な芸当」をした可能性も私は感じます。

以上のごとく、まったく医療関係において素人の私が、ネット情報などからヒト致死量を点滴袋へ注入する作業を確実に行って患者を死に至らしめることは、到底無理なことだとわかります。

よって、高等な医学知識を備え、類似の毒性実験や治験などの経験を豊富に持つ人物による行為であるように私には思われます。

駆け出しの若い看護婦が、「切れた」だけで実行できるような「やわな」行為ではないように見受けられます。

他の書籍やネット情報により、簡単なベンザルコニウム塩化物によるヒトの致死に関する方法を若い看護師でも学べることが可能であると示されれば、必ずしも高等な医学知識を有することは必須要件にはならなくなります。

今のところ、上記のような情報だけで、素人が他者に気づかれることなく、静かに必要量の消毒液混入を実行することは不可能に思われます。
48名の死因調査に関して今後注目すべきは、『葬儀屋の噂』だと私は思っています。

「点滴連続殺人 葬儀社の人間が「大口病院の遺体はおかしい」と噂か」
http://news.livedoor.com/article/detail/12089855/

まだ「噂のレベル」ですので、詳しい情報はわかっていません。

しかし、もしヒトにもイヌと同様に「胃腸粘膜への壊死」が投与後6~7時間後に生じるのであれば、目や鼻、口、耳、肛門、尿道などの体の各部の粘膜にも「壊死に近い炎症」などが共通して生じているのではないか、ということが疑われます。

私も作業をしたことはないのでこれは想像ですが、数日間~1週間程度、通夜や葬儀のために遺体を棺に納めておくので、遺体から間違っても腐敗した液が漏れ出して周囲に臭気を放たないように「止水処置」を施しているはずです。

体表面にの開口部には、脱脂綿などを詰めて「止水処理」をしているはずです。
 
ちなみに私は親戚の女性の遺体が入った棺を数名で担いだとき、右手で持っている棺桶のシーツがねっとりと濡れているのに気づきましたが、手を放すわけにも行かずに、仕方なく気持ち悪い思いを抱きつつ、かつ遺体への感謝の気持ちを優先しつつ運んだことがありました。
 
遺体を消毒して汚れをふき取る作業のとき、体表面や開口部周囲に炎症の痕跡を認めたかどうか、そして48人の遺体の中に共通したものがあったのかどうか、重要な聞き込み捜査項目であろうと推測いたします。

顔の表面や手足、胸部や腹部の表面などに「特徴のある皮膚炎症痕跡」が見られる場合、葬儀屋は遺体を裸にして洗ってから死装束を着せるという「嫌な」仕事もしますので、ひょっとしたら複数名の作業者が多くの遺体の肌の上に「共通の痕跡」を目にしていた可能性もあります。

捜査本部は私のような素人集団ではありませんので、7月末以降の48名の死亡者カルテの調査と同時に、葬儀屋への聞き込みは当然に実施しているものと推測します。

一日も早い事件の解決を望みますが、「あっぱれ相談看護士」の偉大なる殺人抑止功績に対し、国民栄誉賞を贈呈してあげてはいかがか、と私は思います。

そうすることによって、偉大な功績者が職場でいじめや冷遇に合わないように応援したいものです。ただし、真犯人ではないことが条件です。

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