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2016年10月17日 (月)

新潟県民は賢民でした。

柏崎原発を数年前に見に行ったことがありますが、なかなかその景色が見えない位置に建っています。
日本海沿いに新潟市の方へ移動するとき、海を越えて遠くにその発電所の姿が見えました。
柏崎市内で近くに「それ」があることを実感するのは難しいローケーションに建設しています。ほぼ完全に自然の中に隠れています。
 
崖の向こうの海側にある、といった印象でした。
崖は活断層ではないのか、などと心配になっていました。
 
2011年3月の福島事故のあとに柏崎を尋ねたのです。
 
その当時、私はほとんど見えなかった外観見学後にこう感じました。
 
「日本列島では7割が北風だと思うが、それらは柏崎原発の南西方面に広がる柏崎市市民の住むエリアに向かうことになります。
人間の風下に「それ」があるのではなく、敢えて人間の風上にあるように私には見えました。
 
事故がなくとも、何らかの不手際で若干の放射能が漏れた場合も、「ただちに身体に影響があるとは認められない」という例の体外被曝に関する安全宣言を聞かされつつ、濃度の薄い放射能は同じエリアに注ぎます。」
 
 最近知ったことですが、放射能濃度が薄いほど、「体内被曝の晩発性障害」は長い間持続する、ということを考えれば、ただちに影響がなくとも風下で暮らすことは私ならいやだと思います。
 
今回の新潟県知事選挙で示した民意は、「賢明である」と思いました。
新潟は「賢民」でした。
 
政治が愚かでも民は賢かった。
 
もしも、民までもが愚かなままであったならば、怖い結末を迎えることになります。
 
その選挙結果を驚きをもって伝えるテレビ報道が多い中で、私は「ほっ」するニュースだと思い、大変安堵しました。
 
「驚きをもって報道するメディア」の思考力の低さにも、私は驚きました。
 
福島事故を目にしてなお、いまだに原発稼働を容認する論拠は脆弱に見えます。
自ら正しい選択を選べるメディアであってほしいと思います。
戦前、戦中のメディアの罪を思い起こしましょう。
「出鱈目を報道しないこと」が、報道の神髄であろうと思います。
全国各地でのケンミンの実力行使を私は期待します。
 
民が黙して語らなければ、福島県民が受けた苦しみと同じものを与えられることは自明です。
 
福島の事故現場の南方に建つ広野火力発電所は、震災後、いったんは休止していましたが、元気に復帰していまも電力を製造しています。火力は実に地震に対してロバスト(強靭)でした。
温暖化対策は必要ですが、それらは県民の暮らしまでは奪いません。
 
発電のことをあまり詳しく知らない政治家は、電力プロダクトミックス論を吹き込まれ、この単語を乱発しつつ、じわりと原発比率を上げようとしています。
 
原発なしの世界でも当然ですが、火力、水力、太陽、風力、燃料電池など各種発電力の適正な構成を造って安定供給を図ることは必要になります。
 
「プロダクトミックスが大事だから原発の存在は必要」という論理に騙されてはいけません。
あんな危険な代物は無くすべきです。
 
そして、「原発ゼロの世界で、危害を加えない電力プロダクトミクス」をまじめに議論しましょう。必ず解決すべき回答は得られます。
 
100歩下がって、原発推進派のいう安全が本当に証明されるとしたら、電力消費の受益者負担の原則に従い、東京の都心部、豊洲などに原発を建設してはいかがでしょうか。
 
それを避けたいなら、無駄な電気消費を抑え、いまある火力などの既存発電で暮らせるよう、東京都民自身が努力をすべきです。
それを他県の愚民に押し付けてはいけません。
すでにこの国には愚民はいなくなりました。
 
3.11事故によって、民の目が覚めたのでしょう。賢民の誕生です。

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